
ベッド上ポジショニングを支援する
ロンボのピロー&クッション
【心地よい姿勢づくりをサポート】ロンボ|製品情報

ポジショニングに取り組む現場で選ばれる
ロンボの特長と品質
✅ 体に沿って広く支える
✅ 心地よい姿勢づくりをサポート
✅ 丸洗いOKで衛生的




1. ベッド上のポジショニングの目的と重要性
ポジショニングの根本的な目的:安楽な姿勢の確保
ポジショニングとは、単に寝たきりの方や体位変換が困難な方を横向きにする行為を指すわけではありません。それは、「治療・療養上の目的に応じて、身体の各部位を適切な肢位に整え、安楽な状態を維持すること」を目的とした、専門的なケアの一環です。
適切な姿勢は、利用者様がベッド上で過ごす時間において、自己治癒力を引き出し、身体的な負担を最小限に抑えるための基盤となります。
特に、重力の影響下にある臥位(寝た姿勢)では、骨の突出部や関節に不必要な圧迫やねじれが生じやすくなります。ポジショニングは、これらの不適切な圧迫やねじれから身体を開放し、筋肉の過度な緊張を緩和することで、利用者様の「心地よさ」を追求することが、その出発点となります。
姿勢崩れが招く主要なリスク(褥瘡、誤嚥、拘縮)
ベッド上での姿勢が崩れることは、単に「楽ではない」という感覚的な問題に留まりません。身体的な機能低下や、命に関わる複数のリスクに直結します。適切なポジショニングが欠かせない理由は、主に以下の3つのリスクを回避するためです。
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褥瘡(床ずれ):姿勢の崩れは、骨の突出部に体圧を集中させます。さらに、身体と寝具との間に摩擦や「ズレ」(せん断力)が生じると、皮膚や組織へのダメージが複合的に進行し、褥瘡発生のリスクが高まります。
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誤嚥性肺炎(呼吸機能の低下):頭部や体幹が不適切な肢位にあると、気道が狭くなったり、嚥下反射が起こりにくくなったりし、誤嚥のリスクを高めます。これはベッド上のポジショニングが呼吸・摂食嚥下機能にも影響する、重要な論点です。
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関節拘縮と疼痛:長時間にわたり関節が不自然な角度で固定されると、関節の可動域が制限される拘縮を引き起こします。適切なポジショニング ピローやポジショニング クッションを用いた姿勢調整は、関節の安楽な肢位を維持し、不快な疼痛の軽減に貢献します。
正しい姿勢保持がもたらす身体的・精神的メリット
適切なポジショニングは、身体的リスクを回避するだけでなく、利用者様のQOL(生活の質)向上に直結する、複数のメリットをもたらします。
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安楽性の向上と休息の質の確保:不快な圧迫や関節のねじれから解放されることで、身体的な緊張が緩和され、深い休息(睡眠)を得やすくなります。ポジショニング ピローやポジショニング クッションによって得られる安楽な姿勢は、精神的な安定にも繋がります。
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活動性の維持と社会性の支援:正しい姿勢で支えられることで、食事やレクリエーションなどベッド上での活動を安定して行うことが可能になります。これは、他者との交流やリハビリテーションへの意欲を高め、尊厳ある生活を支援します。
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内臓機能の維持:体幹のねじれが解消され、内臓が適切な位置に保たれることで、消化器系や呼吸器系の働きを間接的にサポートします。
2. 「ズレ」と「体圧分散」のメカニズム詳解
ポジショニングが必要とされる2つのメカニズム:体圧とせん断力(ズレ)
褥瘡(床ずれ)のリスクを語る際、最も認識されている要素が体圧(垂直応力)です。しかし、適切なポジショニング クッションやピローを選択する上で、体圧と並んで理解すべきがせん断力(ズレ)です。
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体圧(垂直応力):臥位では、体重が接地面に対して垂直にかかり、骨の突出部など狭い領域に圧力が集中し、組織の壊死へと繋がります。
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せん断力(ズレ):皮膚と寝具の間で水平方向に働く摩擦力です。体位変換時などに発生するこの「ズレ」は、体圧単独よりも組織の血管をねじり、閉塞させやすくするため、褥瘡形成において非常に深刻な要因となります。
したがって、ベッド上のポジショニングにおいては、単に圧力を分散させるだけでなく、身体が動いた際に生じる**「ズレ」をいかに最小限に抑え、身体を安定して保持できるか**が、極めて重要な専門的課題となります。
理想的な体圧分散とは何か?
理想的な体圧分散とは、単に圧力がかからない部分を作るのではなく、身体全体を広い面で、均一に近い状態で包み込むように支えることを指します。
これは、浮遊しているかのように「面」で支えることで、一点にかかる圧力を安全なレベルまで低下させる理論に基づいています。ポジショニング ピローやクッションが目指すのは、支持面を広くすることで、圧力が集中しやすい仙骨、大転子、踵などの脆弱な部位を保護することです。
体圧分散と姿勢保持の両立の難しさ
体圧を分散させるという目的と、正しい姿勢を保持するという目的は、相反する場合があり、これが専門的なポジショニング クッションが必要とされる理由です。理想的なベッド上のポジショニングを実現するには、以下の性能のバランスが求められます。
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適度な流動性:身体の複雑な形状に合わせて変形し、圧力を広く分散させること。
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形状記憶性・復元性:一度整えた姿勢を安定して保持し、沈み込みすぎないこと。
ロンボ製品の構造が実現する「理想的なポジショニング」
ロンボのポジショニング ピロー&クッションは、上記で解説した体圧分散と姿勢保持の課題に対し、ドイツLück社が医療用に開発した独自の2種類の充填素材を採用することで、この課題への専門的なアプローチを提供しています。
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RHOMBO FILL(ロンボフィル):「スニペット」と呼ばれる菱形カットの特殊ウレタン素材で構成され、身体の形状にぴったりとフィットし、体圧を広範囲に分散する機能に特化しています。
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RHOMBO MED(ロンボメッド):ロンボフィルに使用される**「スニペット」に加え、硬めでへたりにくい特殊な形をした「チップ」**を配合したハイブリッド素材です。
ロンボメッド素材では、チップがスニペットの隙間を埋めるように働き、身体を安定させて支持する役割を果たします。この動的な構造が、表面の流動性による体圧分散と、内部のチップによる姿勢支持を両立させ、安楽な姿勢づくりをサポートするための適度な支持性を提供します。
3. 【体位別】正しいポジショニングの手順とコツ
ポジショニングの基本原則:安楽と安定の確保
ベッド上のポジショニングの基本原則は、安楽と安定の確保です。
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支持面を広く確保する:身体とポジショニング クッションの接触面積をできる限り広くし、一点に圧力が集中するのを防ぎます。
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関節のねじれや過伸展を防ぐ:股関節、膝関節、足関節が不自然な角度で長時間固定されないよう、安楽な肢位を維持し、拘縮の予防に貢献します。
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重力と身体の連動を意識する:重力を活かして身体を傾斜させたり、安定させたりするために行います。体幹の傾斜位を正しく設定することが重要です。
【実践のポイント】:具体的なポジショニング ピローの活用事例や、正しい姿勢の実現方法については、ページ上部の動画または活用事例ギャラリーをご覧ください。
側臥位(横向き)のポジショニング:ズレの徹底防止
側臥位は、褥瘡が発生しやすい大転子や肩甲骨に圧力が集中するため、特に注意が必要です。
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30度傾斜位の維持:真横(90度)ではなく、30度程度の浅い傾斜位に身体を保持することが推奨されます。この傾斜を安定させるには、ロンボ メッドのように支持性の高いポジショニング クッションを背部全体で広く支持することが重要です。
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圧迫骨の回避:大転子などにクッションが直接当たらないよう、クッションで骨と骨の間や、その周辺の軟部組織を支えるように調整します。
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上肢・下肢の保護:上側の腕と脚を、下側の腕や脚から離し、それぞれの関節が接触しないようにポジショニング ピローを挿入します。
仰臥位(あおむけ)のポジショニング:自然な湾曲のサポート
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頭部の位置調整:頸部の自然な湾曲を保ちつつ、ロンボ フィルのような流動性の高いポジショニング ピローで後頭部から頸部をサポートし、誤嚥リスクの軽減に貢献します。
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膝関節の軽度屈曲:膝の下にポジショニング クッションを入れ、膝をわずかに曲げた状態にすることで、仙骨部にかかる体圧を分散し、安楽な姿勢を保ちます。
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足関節の保護:足首が底屈(つま先が下を向く)しすぎないよう、足の裏全体を支えるポジショニング ピローを活用し、尖足のリスク軽減に貢献します。
4. 介護負担の軽減とQOL向上の視点
介護者の「体位変換」における身体的負担の軽減
ベッド上のポジショニングは、利用者様のためだけでなく、介護者様の負担を軽減する上でも極めて重要です。
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体位変換をサポートする構造:ロンボ製品の一部には、体位変換器としての役割を果たすハンドル(取っ手)などの機能が付属しています。このハンドルを活用することで、利用者様の身体を無理なく動かすことができ、効率的かつ安定した体位変換が可能になり、介護者様は、腰や腕にかかる筋力負担が軽減されます。
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安定性の確保:ロンボ メッドのように支持性の高いポジショニング材を使用すると、姿勢が崩れにくく、頻繁な体位調整が不要になります。これにより、介護者が体位変換にかける時間と労力が削減されます。
療養者と介護者、双方にもたらされる心理的メリット
適切なポジショニングによって得られる利用者様の安楽性の向上は、介護者様の精神的な負担軽減に直結します。疼痛や不快感が軽減し、精神的に安定することで、介護拒否や不安が緩和されます。
この利用者様のQOL(生活の質)向上は、介護者様の「身体が楽になった」という変化を通じて、大きな精神的な支えとなり、介護負担の軽減に繋がる好循環を生み出します。
リハビリテーションを支えるポジショニングの役割
ポジショニングは、リハビリテーションの基盤作りにおいても不可欠です。
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筋緊張の緩和:不適切な姿勢で生じる過剰な筋緊張を緩和し、リハビリ中の身体の動かしやすさをサポートします。
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安定した基盤の提供:ベッド上で体幹が安定することで、上肢・下肢の機能訓練をより安全に、かつ効率的に行うための土台を提供します。
5. ポジショニングピロー・クッションの「選び方」の基準
専門家が着目する「素材」と「形状」の重要性
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素材の特性(流動性と支持性の両立):体圧分散のための流動性と、姿勢の安定支持のためのへたりにくさが重要です。ロンボ メッドのように、これら相反する特性をハイブリッドな中材で実現しているかどうかが、選定の大きなポイントとなります。
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形状とサイズの多様性:特定の部位に特化した形状や、全身の姿勢づくりに使用できる多用途な形状など、バリエーションの豊富さは、専門的なケアの質に直結します。
衛生管理と耐久性:継続利用のための必須条件
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徹底した衛生管理への対応:身体に触れるポジショニング クッションは、丸洗いが可能であるか、業務用洗濯機や乾燥機に対応しているかといった高い衛生基準を満たしていることが重要です。
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長期的な耐久性:頻繁な使用や体圧を受け続けることによるへたりにくさが、姿勢保持の持続性に直結します。
「多用途に活用できる」製品を選ぶメリット
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ポジショニングのニーズは利用者様や体位によって刻々と変化するため、「特定の体位専用」ではなく、一つのポジショニング クッションが複数の用途に対応できる汎用性を持っていることは、現場の負担軽減に繋がります。
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多用途に活用できるポジショニング ピローは、製品の専門性を示すとともに、ベッド上のポジショニングをより柔軟に、かつ質の高いものにするための重要な要素です。





















